201502 / 03
2月3日 節分の豆まき
<福はうち、鬼はそと>待ってください、待ってください。
その二人(福と鬼)は絶対に別れられないのです。
その豆、<福>だけを欲しがるこの私に投げてください。
(浅田正作「節分」より)
とても考えさせられる文章です。仏教にも共同安危、悲喜共同という
言葉があります。安らかなることもそうでない事も、悲しみも喜びも共に
引き受けていく。まさに人生そのものの歩みです。
しかし私たちはその中にありつつも福のみをほしがり、鬼を外にやろうとします。
本当は福と鬼は分かれることが出来ないのに。
また鬼の特徴は口が裂けて、角があり、耳が無いことです。どうして耳が無いのでしょうか。
それは他人の話を聞くことがないからです。聞く耳を持たないのです。そしてさらに
自分の言いたいことだけを言い、それを他人に押しつけて従わせようとするため口が裂け
ています。
鬼の作り出す世界を地獄と言います。字を見ると地面に犬がつながれて、お互いに
ワンワン吠え立てている状態を表す漢字になっていることにお気づきでしょうか。
その鬼はどこに居るのでしょうか。鬼は私の心の中に住んでいるのです。
人の話を聞かず自分勝手な意見を人に押しつけ従わせようとする私自身の姿を鬼といいます。
そのときの顔は鬼の形相になり口から『ちきしょう等々
』恐ろしい言葉が出てきます。あなたの心にいる鬼の姿にあなた自身は気づいていますか。





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